自分の指先をじっと見たことはありますか?
グルグル、クネクネ、不思議な線がたくさん走っていますよね。
実はこの指紋、
DNAがまったく同じ一卵性双生児でも、同じ形になることはありません。
しかも、指紋が他人と一致する確率は
640億分の1とも言われています。
なぜ人間の指先には、これほどまでに
複雑で、世界に一つしかない模様が刻まれるのでしょうか?
今回は、探偵ロビンと一緒にその謎を解き明かします。
指紋はいつ作られるの?
指紋ができるのは、
私たちがまだお母さんのお腹の中にいる妊娠3〜4か月ごろ。
このころ、指先の皮ふの内側で
ちょっとした“事件”が起きています。
ロビンはこれを
「皮膚の下の事件」と呼びました。
皮膚の下で起きる「カーペットの反乱」
皮膚は、大きく分けて
- 上の層:表皮
- 下の層:真皮
に分かれています。
ところがこの時期、
その間の層だけが、ものすごいスピードで成長してしまうのです。
ロビンは、こんな例えを出しました。
6畳の部屋に、10畳のカーペットを無理やり敷いたらどうなる?
答えは簡単。
余ったカーペットがボコボコに波打ちますよね。
指先の皮膚でも、まったく同じことが起こります。
成長しすぎた皮膚が行き場を失い、
シワのように折れ曲がって入り込む。
これが、指紋の
山と谷の正体なのです。
模様を決める自然界の魔法「チューリングパターン」
でも、ただシワができるだけでは、
あんなにきれいな模様にはなりません。
ここで働くのが、
チューリングパターンと呼ばれる自然界の法則です。
これは、
- シマウマの縞模様
- 熱帯魚のカラフルな模様
なども生み出している、
数学と化学が作る不思議なルール。
体の中の化学物質が、まるで命令を出すように
「ここは山にしよう」
「ここは谷にしよう」
と波のように広がり、
指紋の基本的な模様を作っていきます。
最後の決め手は「カオス(偶然)」
ここまで聞くと、
「それなら双子は同じ指紋になりそう」
と思いますよね。
でも、最後に登場するのが
カオス(=偶然)です。
指紋が完成するその瞬間、
- お腹の中の羊水の流れ
- 指が子宮の壁に触れた位置
- 血圧や体の動き
といった、ほんのわずかな違いが
指先に影響を与えます。
DNAは
「指紋を作れ」という設計図は出しますが、
最後の形までは指定しません。
その結果、
DNAが同じ一卵性双生児でも、
指紋だけは完全に別物になるのです。
指紋は「お腹の中の記録」
ロビンは、こう言いました。
君の指紋は、お母さんのお腹の中にいた時の
世界にたった一つの記録(ログ)なんだよ。
毎日何気なく使っている指先には、
生まれる前の偶然と歴史が刻まれているのです。
きみの指紋はどのタイプ?
ここで、あなたへの質問です。
今すぐ自分の親指を見てみてください。
- グルグル回る【渦巻き型】?
- 川の流れのような【波型】?
日本人は渦巻き型が多いとも言われています。
あなたの指紋は、どんな形でしたか?
次回も、
探偵ロビンが日常にひそむ「当たり前の謎」を
科学で解き明かします。お楽しみに!
コメント