空港でジャンボジェットが離陸する瞬間を見たことはありますか?
何百トンもある巨大な機体が、まるで重さを感じさせないかのようにフワッと空へ浮かび上がります。
「エンジンが力で持ち上げているのかな?」
「翼で空気を叩いているのかな?」
実は——どちらも少し違います。
飛行機が飛ぶ最大の理由は、
翼の周りの空気の流れによって、機体が空へ吸い上げられるような状態になるからなのです。
今回は、この不思議な力「揚力(ようりょく)」の正体を解き明かしていきましょう!
飛行機を浮かせる真犯人は「空気」
まず大事なポイントはこれです:
飛行機を空に浮かせているのは、エンジンではなく空気です。
エンジンの役目は、飛行機を前に進ませてスピードを出すこと。
つまり、エンジンは「助走するための足」のような存在です。
本当に飛行機を浮かせているのは、
翼のまわりで起きる空気の流れなのです。
この仕組みを理解するためのカギは、次の2つの科学の法則です:
- ベルヌーイの定理
- ニュートンの作用・反作用の法則
理由①:速く流れる空気は圧力が下がる(ベルヌーイの定理)
飛行機の翼を横から見ると、こんな形をしています:
- 上側:丸くふくらんでいる
- 下側:比較的まっすぐ
飛行機が前に進むと、空気が翼の上下を流れます。
ここで重要なのは、空気の速さの違いです。
翼の上側の空気は、下側よりも速く流れます。
すると、ベルヌーイの定理によって、
速く流れる場所ほど、圧力(押す力)が小さくなる
という現象が起きます。
つまり、
- 翼の上 → 圧力が低い
- 翼の下 → 圧力が高い
この圧力の差によって、
飛行機は下から押されるというより、上に吸い上げられるような状態になります。
これが揚力の大きな原因のひとつです。
理由②:空気を下に押すと、機体は上に押される(ニュートンの法則)
揚力の秘密は、もうひとつあります。
それが「迎え角(むかえかく)」です。
飛行機の翼は、完全に水平ではなく、
少しだけ斜め上を向いています。
この状態で前に進むと、翼は空気を斜め下へ押し下げます。
ここでニュートンの法則が働きます:
物を下に押すと、その反動で自分は上に押される
これは、ジャンプするときに地面を蹴ると体が上に浮くのと同じです。
つまり飛行機は、
- 空気を下に押し下げ
- その反動で上に押し上げられる
ことで浮かんでいるのです。
揚力は「吸い上げ」と「押し上げ」のダブル効果
飛行機が浮かぶ理由をまとめると、
① 翼の上の圧力が低くなり、吸い上げられる
② 空気を下に押し、その反動で押し上げられる
この2つの力が同時に働いています。
まさに、空気によるダブルパワーです。
なぜ飛行機は離陸前に猛スピードで走るの?
飛行機は離陸する前、滑走路をものすごい速さで走りますよね。
これは、揚力を生み出すために必要な条件があるからです。
それは——
十分なスピード
空気が速く流れなければ、
- 圧力差も生まれない
- 空気を強く押し下げることもできない
つまり、揚力が弱くなってしまいます。
だから飛行機は、
十分なスピードに達した瞬間に空へ飛び立つのです。
まとめ:飛行機は空気の力で飛んでいる!
飛行機が飛ぶ仕組みをまとめると:
- エンジンで前に進む
- 翼の上の空気が速く流れて圧力が下がる
- 空気を下に押して反動を得る
- その結果、機体が空に浮かぶ
つまり飛行機は、
空気の流れをコントロールすることで飛んでいる
のです。
重さ500トンの巨大な機体でさえ、
空気という見えない力によって支えられているのです。
空を見上げてみよう
次に飛行機を見たときは、ぜひ翼に注目してみてください。
その翼のわずかな形と角度の中に、
物理学のすごい仕組みが隠れています。
目に見えない空気が、巨大な鉄の塊を持ち上げている——
そう思うと、飛行機はまさに科学の奇跡ですね。
もし自由に空を飛べる翼があったら、どこへ行ってみたいですか?
雲の上?
遠い外国?
それとも宇宙に近い場所?
想像するだけでもワクワクしますね!
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