【探偵ロビン第68回】新幹線の鼻が長いのは「爆発」を防ぐため!?時速300kmの壁を破る空力トリック

探偵ロビンの日常ミステリー

(ゴォォォォォン!!)

もし新幹線の鼻が短かったら――
トンネルに入るたびに、出口付近で「ドン!」という爆発のような音が鳴っていたかもしれません。

実はあの長い鼻は、スピードのためだけではありません。
巨大な“消音器(サイレンサー)として働いているのです。

今回は、時速300kmの世界で戦う新幹線が仕掛けた「空気との頭脳戦」を解き明かします。


昔は丸かったのに、なぜ今は長い?

たとえば初代の 0系新幹線 は丸くて愛嬌のある顔。

でも最近はどうでしょう?

  • シュッと鋭い E5系はやぶさ
  • スマートな N700S

どんどん鼻が長くなっています。

これはデザインの流行ではありません。

理由は――トンネルドンです。


トンネルドンの正体「ピストン効果」

新幹線がトンネルに高速で突入するとどうなるか。

イメージは「注射器」です。

勢いよく押すと、先から空気がシュッ!と飛び出しますよね。

同じように、新幹線がトンネルに入ると、

  1. 前方の空気が一気に押しつぶされる
  2. 圧縮された空気が波となって進む
  3. トンネル出口で「ドン!」と衝撃波になる

これが「トンネル微気圧波」、通称トンネルドン

スピードが速いほど、この現象は強くなります。

つまり、新幹線にとって空気は――

さらさらのガスではなく、
ネバネバのシロップの壁。

時速300kmでは、空気は“重たい壁”になるのです。


ヒントは自然界のハンター

では、どうやって解決したのでしょう?

答えは、自然界にありました。

カワセミのくちばし

カワセミ は、空気から水へとほとんど水しぶきを立てずに飛び込みます。

水は空気よりずっと重たいのに、なぜ静かに入れるのか?

それは、細長く滑らかな形のおかげ。

新幹線の技術者は、この形をヒントにしました。

鼻を長くすることで、空気を「一気に押す」のではなく、
少しずつ、なめらかに押し広げるようにしたのです。


フクロウの羽

さらに、屋根の上のパンタグラフの騒音対策には
フクロウ の羽の構造がヒントに。

フクロウは、ほとんど音を立てずに飛ぶことで有名。

その羽のギザギザ構造を応用して、風切り音を減らしました。

こうした技術をバイオミミクリー(生物模倣)といいます。

自然界は、最高のエンジニアなのです。


最終決定はコンピュータ

実は形を決めたのは人間だけではありません。

コンピュータが何万通りもの形をシミュレーションし、
最も効率のよい形を選び出しました。

この方法は「遺伝的アルゴリズム」と呼ばれます。

生き物の進化のように、

  • 良い形を残し
  • 悪い形を消し
  • 少しずつ改良していく

そうして選ばれたのが、今の長い鼻。

つまり――

あの形は
「物理法則が選び抜いた答え」そのもの。


長い鼻は“やさしさ”の形

新幹線の長い鼻は、

  • トンネルドンを防ぎ
  • 周辺の住宅を守り
  • 騒音を減らし
  • エネルギー効率も上げる

ただカッコいいだけではありません。

それは、私たちの静かな暮らしを守るためのデザインだったのです。


あなたはどの顔が好き?

シュッとした E5系はやぶさ?
それとも洗練された N700S?

あなたが一番「カッコいい!」と思う新幹線はどれですか?

ぜひコメントで教えてくださいね。

科学の目で見ると、新幹線はまるで
空気の壁を切り裂く騎士の兜(かぶと)のように見えてきませんか?

次回も「探偵ロビンの日常ミステリー」でお会いしましょう! 🚄✨

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